押入れ奥のダンボール パート3■アースダンボール メルマガVOL121■2021年10月号-2

人の心の奥底と同じ場所が実は家にもある。 それが押入れの奥。 そこにあるのは夢か希望か。 それともひっそり隠した思い出か? このメルマガの意外な人気シリーズ 『押入れ奥のダンボール』 今回は一体どんな・・・!? 98-2 (´o`)п(´o`)п(´o`)п **************************** 押入の奥は人の心の奥底?まあそういう場合もあるのかも。 でも私にとって押入の奥は、ずっと私の心のど真ん中だった。 私は愛海(まなみ)、17歳の女子高生。 双子の妹の愛華(まなか)も同じ高校に通っている。 私達は双子でありながらまったく似てない。 妹の愛華は容姿端麗で文武両道、社交的で人気者。 私はそのどれもが妹には到底及ばず、内気で人見知り。 因みに愛華は、好きなおかずは真っ先に食べるタイプ。 一方私は、楽しみは後々まで残しておくタイプ。 そう、あのダンボール箱とその中身みたいに・・・ (´o`)п(´o`)п(´o`)п **************************** だからと言って私達は仲が悪い訳ではない。むしろ仲は良い。 ただ一つ困るのは幼馴染の同学年男子、直樹(なおき)の事。 直樹と私達の3人は小さい頃からいつも一緒だった。 家も隣同士で家族ぐるみでも仲が良かった。 私達姉妹は小さい頃からごく自然に直樹を好きになっていた。 口には出さずとも互いにそれをわかっていた。双子だからね。 因みに愛華と直樹は超モテて、二人とも告白された人数は凄い。 でも二人とも "好きな人が居るから" と誰の告白をも断っていた。 いつしか、愛華と直樹は相思相愛? と誰もが思うようになった。 確かに、直樹の好きな人って愛華なのかしら・・・? そんなある日・・・ 『お姉ちゃんは直樹の事どう思ってるの?』 愛華がいきなり直球をど真ん中に投げ込んできた。 『どうっていきなり、それは、えっと・・・』 『私、直樹に告白する。お姉ちゃんには言っとこうと思って』 『ふ、ふうん、そう。が、頑張ってね・・・』 私は胸の高鳴りが収まらなかった。 いつかこんな日が来ると思ってたけど考えないようにしてた。 直樹が愛華と・・・私はどうすれば・・・ でも内気な私は何もすることもしなかった。 __________ 数日後の放課後、直樹と愛華が校舎裏へ歩いて行くのが見えた。 "ああ、今日なんだ、告白・・・" 私はただ肩をうなだれ、一人とぼとぼと歩いて帰った。 見慣れたはずの帰り道の風景が何故かセピア色みたいだった。 私はぼ~として半分どこを歩いているのかもわからなかった。 すると突然、背後から誰かが私を呼んだ。 『お~い、愛海~!!』 『直樹・・・! 一人?なんでここに?』 『なんでって、帰る方向一緒じゃん』 『だって、さっき愛華と・・・』 『ああ~それな、愛華に告白された・・・』 『ふ、ふ~ん・・・』 『でも断った・・・』 『ふ~ん、やっぱそっか、ってええ!?断ったの!?』 『俺、他に好きな人が居るから』 『好きな人!? 聞いたことないし!』 『そりゃそうだ、言ったことないし!』 一瞬だけ訪れた安堵感の後、また胸がドキドキしてきた。 まさか愛華の告白を断るって。しかも他に好きな人居るって。 __________ その日、愛華は帰りがいつもより遅かった。 『あ、愛華、お、おかえり・・・』(..*) 『お姉ちゃん、ただいま~』(*´∀`*) 愛華は一応いつもの調子、に見えた。 『そうそうお姉ちゃん、私、直樹にフラれた』(´∀`) 『そ、そうなの? ざ、残念、だったね・・・』(..*) 『うん残念、めっちゃ残念、激残念、死ぬほど残念。最~悪!! フラれる人の気持ちってこんなんだったんだね。 何年か前から薄々気づいてたけど、好きな人が居るんだってさ。 悔しいけど私、多分その人には絶対勝てないわ』(ノv`*) 気の強い愛華が少し涙目になり、部屋に駆け込んで行った。 なんやかんやで愛華も初めての告白か、頑張ったんだよね。 私はいつしか愛華に感情移入していた。 愛華、私も頑張っていいかな・・・ 愛華みたいになっちゃうかもだけど・・・ でももう何もしないで他の子に取られるなんて嫌だよ。 私は押入奥のダンボール箱にしまっていたある物を取り出した。 "これよこれ!私の切り札!今こそこれを使う時よ"( ー`дー´) 私はそのアイテムを握りしめて呟いた。 (´o`)п(´o`)п(´o`)п **************************** それから2週間後・・・ 妹への感情移入のせいか?妹の弔い合戦のつもりなのか? それとも好きな人を誰かに取られたくない純粋な想いだろうか? 自分の心に小さい、でも強い炎が燃え続けているのを感じた。 その間、あのアイテムを使って充分なイメトレも積んだ。 そして私は決戦に臨んだ・・・ 私はそのアイテムを直樹の目の前に突出し、こう言った。 『私を直樹の、お、およ、お嫁さんにして!!!』(*≧∀≦) 鳩がマメ鉄砲を食らった顔ってまさにこんな顔だと思う。 直樹はビックリして、でもすぐに穏やかに笑ってこう言った。 『それ、やっと使ってくれたんだね・・・』 あれは私達がまだ保育園だった頃、 直樹が私達にくれた誕生日プレゼントの手作り金メダル。 "何でも言う事一回だけきいてあげる"のオプション付き。 しかも使用期限なし。 私は大きな箱にそのメダルだけ入れて押入の奥にしまっていた。 『俺、愛海がそれを箱にしまった日の事、よく覚えてるんだ。』 『私も覚えてるよ。その日の気持ちまではっきりと。』 (´-`).。oO あれは直樹がこのプレゼントをくれて一ヶ月後くらいだった。 愛華はそれを"一日家来"か何かですぐに使っちゃってた。 『愛海はまだそのメダル使わないの?』 『うん、直樹に"どうしてもお願い"って時に使うの』 『どうしても?なにそれ?』 『今はわかんない、てか秘密。だからこの箱に入れとくの』 『そんな大きな箱にそんな小さなメダルしか入れないの?』 『うん、これならどこにしまったかわからなくならなでしょ。 それに机の中とかだと愛華に取られちゃいそうだし。 だから大きな箱にこれだけ入れて押入にしまうの。』 (´-`).。oO だからあの日以来、メダルとそれを入れたダンボール箱は、 場所は押入の一番奥だけどいつも私の心の真ん中にあった。 『俺、あの時思ったんだ。 愛海がそれを使うまでは愛海の傍にいなきゃなって。 でさ、いつ使うんだろう?どんな風に使うんだろう? って思ってたら、毎日愛海の事を考えるようになって。 だからメダルと箱は俺の心の真ん中にもずっとあったんだ。 つまり、その、愛海がずっと心の真ん中に居たんだよ。』 『そっか、メダルと箱、二人の真ん中にずっとあったんだね』 『うん、そうだね』 『じゃあ改めて"何でも言う事きく権"の発動って事で!』 『承知しました。ご主人様!仰せの通りに!』 『プッ、ふはは、あはははは~』(:.´艸`:.)((笑´∀`)) 『にしても、内気な愛海が全部すっ飛ばしてお嫁さんって!』 『な、なによ!私だってやる時はやる女なのよ』(〃ノωノ) (´o`)п(´o`)п(´o`)п **************************** その後、私と直樹は大学卒業後に結婚した。 数年後、私達は長男に恵まれ、もうすぐ長女も生まれる。 直樹は、長男が5~6歳くらいになったら、 "何でも言う事きくメダル"の作り方を伝授したいらしい。 メダルを渡せる素敵な子が現れれるといいね。 じゃあ私は長女にあのダンボール箱を引継ごうかしら。 素敵なプレゼントをくれる男の子が現われるといいね。 あのダンボール箱は今でも我が家の押入にしまってある。 え?まだその箱使えるのかって? 大丈夫、あのダンボール箱はとっても優しくてとっても丈夫なの。 FIN 98-2 (´o`)п(´o`)п(´o`)п ****************************     【編集後記】 押入の奥に長年しまってある箱はよくありますが、 長年の保管後、更に誰かに引き継がれる箱って、 なかなか無いですよね。 箱屋をやっているとそうして引き継がれる箱のお話を よく聞かせて頂く事があります。 そして更には、その箱がダメになったので同じ箱が欲しい、 同じ箱じゃなきゃ駄目なんです、というお話もよく聞きます。 その度に、基本使い捨てアイテムのダンボール箱が こんなに大事に想われているんだと幸せな気持ちになれます。 あなたの家の押入には、 誰からか引き継がれた箱、誰かに引き継ぎたい箱はありますか? 今号も最後までお読み下さりありがとうございました。 m(__;)m ライティング兼編集長:メリーゴーランド

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