箱、開けちゃダメ ~前編~■アースダンボールメルマガ VOL46■2017年9月号

箱なんて、 中身を入れてナンボ、蓋を開けてナンボ、 な道具です、だいたいはね。 でも、開けたくても開けられない、むしろ開けない方がいい、 そんな箱も、あるんです。 この二人がつむいだ青春のように。 (´o`)п(´o`)п(´o`)п(´o`)п(´o`)п ************************************************** 翔太(しょうた)と美里(みさと)は、幼なじみ。 家も隣同士で家族同士も仲が良く、漫画でいうと、 ちょうど上杉達也と浅倉南のような二人だった。 翔太はものごころついた時から野球が大好きで、 小学校に入学するとすぐに地元の野球チームに入った。 体格にも恵まれた翔太はみるみると実力をつけ、 小学4年の頃にはチームも全国レベルまでになった。 美里は、翔太の野球をやる姿を見るのがとても好きだった。 翔太の試合の日はいつも応援に行き、それだけでは満足せず、 翔太のチームのマネージャーとしてチームの一員にもなった。 翔太は野球に打ち込み、美里はそんな翔太をそばで応援し、 互いが互いを必要としながら、二人は小学校生活を過ごした。 (´o`)п(´o`)п(´o`)п(´o`)п(´o`)п ************************************************** 小学校を卒業し、二人は地元の中学校に入学した。 翔太は野球部に入り、美里も野球部のマネージャーになった。 この頃になると、当人同士の意識は別として、 周囲では、二人は"公認の仲"になっていた。自然なことだった。 ただ、二人にとってはそんな前提はどうでもよかった。 幼なじみ、親友、恋人、二人にはどれも当てはまった。 翔太はすぐにレギュラーとなり、同時にチームも強くなり、 またたく間に県の上位常連校に名前を連ねるほどになった。 そして、中学生の翔太の次の夢は『甲子園出場』となった。 翔太の夢は美里の夢・・・ 美里も、同じ高校の野球部マネージャーになると決めていた。 美里はその夢の実現を信じるがゆえの、あることをした。 それは中学3年の時、翔太の誕生日の事だった・・・ _________________ 『はい、翔ちゃん、これ、誕生日プレゼント。』 美里が渡したのは、手のひらに乗るくらいの小さな箱だった。 かなり軽く、"カサカサ"という音だけがした。 (なんだろう? 紙、、手紙? メモ?・・・) 箱の蓋はシールで封緘されていて、シールに何か書いてある。 『~こうしえんにいくまでこのはこをあけるな~  はあ? なにこれ? 妙な誕生日プレゼントだなあ・・・』 『まあまあ。とにかく、甲子園いけるまで開けちゃダメ。  そうじゃないと、意味が無いの。その代り、私も応援する!  私も一緒に行く、甲子園! だから頑張ってね!翔ちゃん!!』 『なんだか、挑戦状みたいな誕生日プレゼントだな~(笑)。  でも、ありがとう。俺も、美里と甲子園に行きたいしな!』 美里には、甲子園出場を決めて箱を開ける翔太の姿だけが 浮かんでいた。本当にピュアに、それしか見えていなかった。 美里には、それ以外の結果など微塵も想像がつかなかった。 (´o`)п(´o`)п(´o`)п(´o`)п(´o`)п ************************************************** 翔太は私立の強豪、常風(じょうふう)高校からの誘いを断り、 地元の県立竜泉(りゅうせん)高校へ進学した。 『強豪校を倒して甲子園に行きたい』が翔太の口癖だった。 ただ・・・ この時の二人の心を的確に表現するには、私の人生経験は浅い。 二人がどのように自分の心に踏ん切りをつけたか想像もできない。 美里は竜泉高校に落ち、翔太とは別の私立高に行くことになった。 それは、翔太が誘いを断った強豪、常風高校だった。 ああ神様・・・なんでやねん・・・。 _____________ 美里は前を向き、常風野球部のマネージャーになった。 翔太よりも、美里の甲子園出場の確率の方がはるかに高い。 それでも、翔太と美里は、翔太と美里だった。 幼い頃から一緒に夢を抱いてきた二人の絆は、 どんなに高く険しい障壁も超えられる、充分な力があった。 『美里、俺は必ず甲子園に行く。  もし公式戦でお前のチームと闘うとなれば、遠慮はしない。  必ず常風を倒して、俺が、竜泉が甲子園に行く。  そして、あの箱を開けるよ。』 『うん、翔ちゃん、私も負けない。  翔太のチームと闘うとしても、全力でチームをサポートする。  私のチームは、常風は強いわよ。  あの箱を開ける時は、来ないかもしれないわよ。』 二人は互いを認め合い、互いの青春をまっすぐに走り出した。 (´o`)п(´o`)п(´o`)п(´o`)п(´o`)п ************************************************** 翔太は一年生からレギュラーとなり、竜泉高校も強くなった。 一年生の夏の県予選、翔太の竜泉高校はベスト8まで進むも敗退。 その年に甲子園出場を決めたのは美里の常風高校だった。 その年の秋の大会、竜泉高校は県大会で準優勝するも、 翌年の春の甲子園大会に選抜されるまでには至らなかった。 二年生の夏の県予選、竜泉高校はベスト4入りを果たすも敗退。 この年の夏の甲子園出場は、昨年につづき常風高校だった。 翔太は、翌年の春の甲子園出場も叶わなかった。 ここまで、4度の甲子園出場を逃した竜泉高校、翔太。 一方、春夏4大会連続出場の記録を更新中の常風高校、美里。 ただ、ここまで竜泉と常風の公式戦での対戦は無かった。 美里はどこか少しほっとしていたが、 運命の神は遂に仕掛けてきた・・・・・・・・・・。 そして迎えた3年生の夏。甲子園最後のチャンス、夏の県予選。 翔太の竜泉高校は遂にチーム初の決勝戦まで勝ち進んだ。 決勝の相手は・・・・春夏4大会連続甲子園出場、常風高校!! 遂に、翔太と美里は公式戦で、しかも決勝戦であいまみえる! 決勝戦の前の夜、二人は互いの部屋の窓から声を掛けあった。 『美里、俺、明日この箱開けるから、ぜってえ!!』 『翔ちゃん、その箱は今年も開けさせない、ぜってえ!!』 二人は笑いながら、明日の健闘を誓い合った。 翌日、真夏の太陽がふりそそぐ決勝戦の県営野球場、 竜泉高校 VS 常風高校 の決勝戦が始まろうとしていた。 常勝、常風高校に、甲子園初出場をかけた竜泉高校が挑む。 試合前の一瞬、翔太と美里の目がふいにあった。 二人は互いに"ニコ"っと抑え気味に笑った。 二人の心と感情には、 爆発してしまいそうな高揚感と凛とした静寂が調和していた。 ああ、なんていう、なんていう青春だろう。 これ以上の青春があるだろうかとさえ思えるほど、最高の青春。 あの日以来、竜泉高校合格発表の日に分離した二人の青春は、 遂に最高の舞台で再びクロスする!! 箱は、翔太のバッグの中で開かれる時を静かに待っていた。 次号、~後編~ へつづく (´o`)п(´o`)п(´o`)п(´o`)п(´o`)п ************************************************** ★★★ 今月のがんばれ舛掛(ますかけ)くん★★★ つい先日、今年の夏の高校野球も幕を閉じましたね・・・ ここ数年で高校野球を見る視点が変わりました。 それは、自分より年下の選手しかいない、ということです。 今までは自分と同年代もしくは年上ばかりだったのに、 気がつけば年下しかいなくて、なんというか、 言葉に出来ないような、不思議な感覚です。 野球は実のところ、ルールが複雑で難しいスポーツだと思っています。 ですが、そこがとても面白い思えるポイントでもあります。 無理矢理、話を繋げてしまいますが、 ダンボールも似たようなことが言えるもので、 箱の寸法や配送方法など、初めてダンボールを買う時、 不安要素がたくさんありますよね…。 僕自身もダンボール会社に入るまでは、ちんぷんかんぷんでした。 ルールブックが誰でも分かるところにあるわけではないし、 全て手探りでパーツを集めていくような感じです。 そんな中でアースダンボールは、ダンボールの選び方や、 不安要素を解消できるWEBページを作成いたしました! コチラです↓↓ https://www.bestcarton.com/beginner/ もし、ここに載っていない内容がございましたら、 アースダンボールのスタッフがお電話やメールで、 直接ご案内をさせていただきますので、ご安心ください! どうぞよろしくお願いします! 舛掛 (´o`)п(´o`)п(´o`)п(´o`)п(´o`)п **************************************************     【編集後記・へんしゅうこうき】 最近、こんな感じのヨミモノ的な配信が多いですが、 みなさま楽しんで頂けていることと(ぞ、ぞんじます、、)。 さて、あなたは竜泉高校と常風高校、 どっちが勝つと思いますか?もしくは勝って欲しいですか? ぜひ、その予想(希望)を、下記URLからご投票下さい。 投票ページURLはこちらです↓↓ https://plus.combz.jp/enquete/form/@Aco3pBAAm_5pomtlrs/ この結果で、来月号のストーリーが動くかも・・・。 最後までお読み下さりありがとうございました。 m(__;)m 9月某日 メルマガ編集長 やまぎし ■このメルマガへのご意見、ご要望、つぶやき、企画リクエスト、 応援メッセージなどは、このままご返信下さればOKです(。-_-。)ノ ┏┏┏┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ┏╋┏  株式会社アースダンボール ┏┏■  362-0811 埼玉県北足立郡伊奈町西小針7丁目17番地 ┏         TEL:048-728-9202 FAX:048-728-9130 ┃         mail:info@bestcarton.com ┃    http://www.bestcarton.jp/ (オーダーメイド) ┃    http://www.bestcarton.com/ (既 製 品) ┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■このメルマガのテイストがそのままツイッターになりそうな気配。  "振り向けば箱職人" はこちらです↓↓ フォロワー募集中!  https://twitter.com/hakoshokunin ■メルマガバックナンバーがWEBページになりました。 "過去号を全部見たい"という方はこちらのページへどうぞ↓↓ http://www.bestcarton.com/profile/magazin/#BackNumber ※メルマガ不要の場合は、こちらのURLから解除下さいませ。 https://plus.combz.jp/connectFromMail/leave/yapb8775

次のメルマガへ:2017年10月号 箱、開けちゃダメ ~後編~■アースダンボールメルマガ VOL47■
前のメルマガへ:2017年8月号 ダンボールは夜空がお好き■アースダンボールメルマガ VOL45■

バックナンバー一覧に戻る

ダンボール専門店最大4000種類超え・ご注文累計100万件以上 創業70年 工場直営なので最短当日お引き取りも可能 ダンボール2.0

  1. ダンボール通販・購入 トップ
  2. 箱職人のメールマガジン
  3. 2017年9月号 箱、開けちゃダメ ~前編~■アースダンボールメルマガ VOL46■