シンデレラは雷雨の日に現れる -後編-■アースダンボールメルマガVOL104■2021年2月号

~前回までのあらすじ~ イケメン、勉学スポーツ万能、好人格。財閥跡取り。 人からそう言われる僕(高校生)の怖いものは『雷』。 ある日の放課後、ダンボール箱を被って雷に震えている時、 箱の隙間からそっと手を握ってくれた女性が居た・・・ 顔も名前もわからず去ってしまった彼女にもう一度会いたい。 僕は "シンデレラを探す王子作戦" を決行したが失敗に終わった。 でも、僕はあきらめない。絶対にあきらめない・・・ 前号の全文はこちら↓↓ https://www.bestcarton.com/profile/magazin/2021-jan-2.html (´o`)п(´o`)п(´o`)п(´o`)п(´o`)п ************************************************** あきらめないぞ。作戦変更だ。 あの時と同じシチュエーションを作れば、 僕が雷の日に箱を被って怖くて耐えていた場面を作れば、 彼女はまた現れてくれるかもしれない・・・ それはどう見ても可能性の薄い、根拠の乏しい作戦だった。 でも彼女が運命の人ならきっと、と僕は信じた。 僕は生まれて初めて雷が来る日を待った。 あれほど怖くて恐くてたまらない雷が待ち遠しかった。 毎日天気予報を見ながら、放課後一人で校内に残った。 でももうすぐ雷のシーズンも終わってしまう。 それでもいい、たとえ来年になっても僕はやる。 しかし遂にその日は来た・・・!! ほとんど人が居ない夕方の校舎、空が一気に暗くなる。 遠くからゴロゴロという音が聞こえ、稲光も見える。 "来い、早く来い、僕の真上に早く来い!!" 遂に雷雨が校舎の真上に来た。 僕はあの時と同じように走って放送室へ駆けこんだ。 そしてあのダンボール箱を再び被って息を潜めた。 その時、僕はふとしたことに気が付いた。 "あれ、雷、怖くない・・・克服できた?のか?" その時だった。誰かが放送室に入ってきた。 やっぱり、やっぱり来てくれた・・・!? そしてあの時のように箱の端から手を差し伸べてくれた。 僕はその手をそっと、でもしっかりと握り返した。 "ああ、あの時の手だ・・・やっと、やっと・・・ 僕は被った箱を押しのけて、そっと彼女の顔を見た。 『君だったんだね、会いたかった・・・』(´;ω;`) 彼女は一瞬驚いた様子で目を丸くしていたが、 優しく微笑んでまた僕の手を握り返してくれた。 『堂上院くん、だったんだね・・・』(o´∪`o) 98-2 (´o`)п(´o`)п(´o`)п(´o`)п(´o`)п ************************************************** それから、彼女は色々と話してくれた。 彼女はいつも花壇の手入れを夕方までしていること。 土と花の香りがするのはそのせいだろうということ。 あの日、花壇のすぐ前の放送室に駆け込む人を見て、 何事かと心配になって放送室に入ったこと。 ダンボール箱を被る人が居てすぐに状況がわかったこと。 それは、彼女の弟も雷が怖くて同じ行動をとるからだと。 そしていつも自分が弟の手を握ってあげるのだと。 でもあの時は誰かはわかっていなかったということ。 それでも手を握ってあげたいと思ったのだと。 その手から怖さや惨めさ、切なさや優しさも感じたこと。 でもきっと誰にも知られたくないことだろうと思い、 誰かを確かめずに部屋を出て行ったこと。 でもやっぱり誰なのかがとずっと気になっていたこと。 あの時手から感じた色んな感情が今もずっと残ってること。 もう一度あの人の手を握ってあげたいと思ったこと。 そしてあれから、 花壇の世話をしながらずっと雷を待っていたこと。 そうすればもう一度会えるんじゃないかと思っていたこと。 そしてそれが今日、奇跡的に叶ったのだと。 それが僕だと知った時はすごくビックリしたと。 でも、会えて本当に嬉しいと。 そして、僕の一番の疑問もやっと解けた。 『ねえ、あの時、君も俺としたよね?握手・・・』 『うん、したよ。でもまさか私を探す為の行動だったなんて。  ただ握手した時、雷の時の人だって私も気づかなかったわ。  それは多分・・・  雷が怖くてダンボール被った極限状態の時のあなたの手と、  この人を助けたいって思った時の私の手が触れた時だけに、  通じ合う何かがあったのかもしれないね』。 『そか・・・ただの握手じゃ駄目だったってことか・・・  そういえば俺あの時、君を一瞬だけ母さんだと思ったんだ。  もしかしたら、母さんが君に合わせてくれたのかな・・・』 『うん、そうかもしれないね』 (´o`)п(´o`)п(´o`)п(´o`)п(´o`)п ************************************************** それから半年後、僕は高校を卒業した。そして父に、 一人の男として、グループ財閥の跡取りとして報告した。 『父さん、会って欲しい女性(ひと)が居るんだ』 『そうか、うん、わかった。それは良かった。  お前のステータス目当ての女性ばかりに囲まれて、  なかなか女性に心を開かなかったお前も、  やっと出会えたんだな。心から愛せる人に。  お前が選んだ人なら父さんは何も異存はない。  死んだ母さんもきっと喜ぶな』 『うん、父さん、俺・・・  父さんと母さんの子供に生まれて良かったよ。  雷が怖くて良かったよ。  小さい頃、雷が怖くて震える僕に母さんが、  ダンボール箱被せてくれて手を握ってくれた・・・  だから彼女に会えたと思うんだ』。 FIN (´o`)п(´o`)п(´o`)п(´o`)п(´o`)п **************************************************     【編集後記・へんしゅうこうき】 何の根拠もないに、ここに行けばあの人に会えるかも。 夢中でそんな行動をした経験はありませんか? 会いたいという強い想いはそれを現実にしたりしますよね。 まさに奇跡を起こしたりしますよね。堂上院くんのように。 そうそう、雷が鳴る運命の日を待ち続けるという場面、 映画『ショーシャンクの空に』を思い出すな~と、 執筆しながらずっと思っておりました。 そして『今回はダンボールの影、薄いな・・・』 とも思っておりました^^; 『あ、それはいつもか』 とも思っておりました^^; お許しを。。。 最後までお読み下さりありがとうございました。 m(__;)m 1月某日 ライティング兼編集長:メリーゴーランド

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