夢の国の隣りの国■アースダンボール メルマガVOL83■2020年3月号-2

僕の妻は芸術家。 あの日、一箱のダンボール箱に込めた彼女の想いを聞いた時、 僕は彼女をずっと支えたいと思った。 (´o`)п(´o`)п(´o`)п(´o`)п(´o`)п ************************************************** "次は~御舞浜(おまいはま)~、御舞浜~" プシュウ、プアアン 僕は電車通勤している。 途中駅に、あの夢の国で有名な御舞浜駅がある。 朝はこの駅でどっと人がおり、夕方はどっと人が乗る。 夢の国に行く人と、夢の国から帰る人だ。 着飾ったりコスプレしてテンション高め笑顔の人がほとんどで、 僕みたいにスーツ着て神妙な顔で突っ立ってる方が逆に目立つ。 そんなある日、僕はある女性に気がついた。 その女性は夕方、大体同じ時間、同じ車両に夢の国から乗って、 一駅だけ乗って次の駅で降りていく。 ニューヨークヤンキースのキャップにスタジャン姿のせいか、 一見男性にも見えるけど、キャップから長い髪がこぼれていた。 そしていつも少しくたびれたダンボール箱を抱えていた。 とても大事そうに、ギュッと抱きしめるように持っていた。 容姿も雰囲気も、夢の国で乗降する乗客とは明らかに違う彼女。 でもそれからほどなく彼女を見かけなくなってしまった。 (´o`)п(´o`)п(´o`)п(´o`)п(´o`)п ************************************************** 彼女の事も忘れた頃のある日、 僕はたまたま買い物があって夢の国の隣りの駅で降りた。 そして駅から目的の店まで歩く途中、すごい光景を見た。 『うわあ、すげえ!!!なん~じゃこりゃあ!』 それは、とある2階建てオフィスビルの壁全体に描かれた巨大アートだった。 僕には絵心や芸術の感性なんてこれっぽっちも無かったが、 その絵の圧倒的な迫力に僕は思わず息をのんだ。 ニューヨークの地下鉄ペイントで見るような荒々しさと ルネッサンス期の巨匠達のタッチが融合したような作風。 テーマパーク?遊園地?で人々が楽しそうに?ハッピーに? 遊んでる?暮らしてる? ような、見たことない絵だった。 しかもビルの壁面。 ただ所々壁面が見えている。絵はまだ未完成のようだった。 以来、僕は会社帰りに度々その絵を眺めに行った。 絵が毎日少しづつ進んでいくのもわかった。 『一体、いつ、どんな人が描いてるんだろう?』 僕の日常に楽しみが一つ加わった。 (´o`)п(´o`)п(´o`)п(´o`)п(´o`)п ************************************************** それを知る日は突然やってきた。 僕はいつものようにその絵を眺めていた。すると・・・、 『ねえ』 と後からと声をかけられた。 振り向くと、"あの彼女"が箱を持って立ってた Σ(ОД○*) 思わず(君は電車の・・・)という言葉が口から出そうになった。 『なあに?そんなにびっくりして。驚かせてごめんね』 彼女はとてもフレンドリーに話しかけてくれた。 『いや、別に。あのさ、この絵、凄いよね、時々見に来るんだ。』 『この絵、好きなの?』 『うん、好き。すごいよね、これ。誰が描いてるんだろう?』 『ふふふ、好きなんだ。この絵。これ描いたのね、わ・た・し!』 『は!? き、君が!? ああ、君だったんだ!?』Σ(ОД○*) 『君だったって、なんか私の事知ってるみたい・・・』 『あ、いや、勿論初対面。突然のご本人登場でびっくりで』(^▽^;) 『実は私、あなたのことちょっと前から知ってるの。  あなた、よくこの絵を見に来てたでしょ?  私が描きに来ると、よくあなたがここにいたから。  いつか声かけようと思ったけど、全然知らない人だし、  いつもかなり絵にご執心みたいだから声かけにくくって。  で、今かけてみた。』 『そっか、見られてたんだ。なんか恥ずかしいな。  (電車の中で君を見てたなんて余計言えないや・・・)』 『でも嬉しい。私の絵を好きって言ってくれる人に逢えて。  私ね。アーティストになるのが夢なの。  あ、そうだ、良かったら私のファン第一号になってもいいよ。  ・・・なあんて・・・』((^┰^)) 『ふ、ふははは! いや、なる、なるよ。ぜひなりたい!』 『ほんと~!? やった~!!』 彼女の人懐っこさもあって僕達はすぐに和んだ。 年齢も(多分)近いせいか、その後の会話もとても弾んだ。 その間もずっと、彼女はあの箱を大事そうに抱えたままだった。 『ねえ、一つ、聞いていいかな。大事そうに持ってる、それ、』 『ああ、この箱? これはね。私の親友』 『親友?』(・_・?) 『が、くれた箱なの。』 『そっか、親友がくれた箱か。大事な箱なんだね。』 『中身はね、ほら、絵を描く道具。  もうボロボロ箱なんだけど、親友が最後にくれたものなの。』 『最後?』(・・?) 『うん、最後。去年、病気で逝っちゃったの。』 『そ、そか。ごめん。余計な事聞いちゃって。』 『ううん、いいの。この箱の事聞いてくれた最初の人だし。  アイツ、私の夢をいつも応援してくれて。病床についてからもずっと。  である時ね、病室にパソコン持ち込んで、何やらデザイン作って、  それを箱に印刷するとかって、どっかの箱屋さんに発注して、  フルカラー印刷箱を1箱だけで作ってくれる業者を見つけたとかで、  それで届いた箱を私に見せながら言ったの。   "今の私にできるのはこのくらいだけど、   はい、世界に1箱しかないあんたのロゴ入り道具箱"   イカすでしょ。これ使って頑張ってね"   って。  その後、すぐにね・・・  だからアイツからの最後のプレゼント。今の私の相棒よ。』 ・・・だからとっても大事そうに抱えていたのか。 この箱は、亡くなった親友の願いそのものなんだ。 友情そのもの。只のダンボール箱、じゃないんだ。 僕はあの絵の魅力の秘密が少しだけわかった気がした。 『だから私、夢が叶うまではこの箱を使い続けるって決めたの。  どんだけボロボロになっても。』 『うん、叶う、きっと叶うよ。この箱があればきっと。』 『ありがとう。こんな話したのあなたが初めて。』(^ー^*) 『ねえ、絵を描いてない時は何してるの?』 『隣の駅の夢の国で清掃員してる』 『ああ、なるほど、それでか!』 『それでかって、どういう意味?』 『あ、いや、別に・・・(だからあの駅から乗るのか・・・。)  ほら、あそこの清掃員さんてさ、ホースから出る水で  地面に絵を描いたりするでしょ? だからなるほどって』(^▽^;) 『よく知ってるわね。私もあの技得意よ』(*^-^) 『そっか。あれ凄いよね。  ・・・・・・・・・・。  ねえ、実はもう一つ聞きたいことがあるんだけど。』 『ん?なあに?』 『あのさ、この絵の、タイトル』('-'*) 『この絵の? ふふふ、タイトルはね~、  "夢の国の、隣の国"』(=v=) FIN 追伸 彼女はちゃんとビルのオーナーに許可貰って描いてます^^ 彼女の親友が発注したのはきっとアースダンボールです^^; そしてもちろんフィクションです。 (´o`)п(´o`)п(´o`)п(´o`)п(´o`)п **************************************************     【編集後記・へんしゅうこうき】 箱にはそれぞれ、人が込めた想いというものがある。 弊社がこれまで頂いたご注文の中にも、 彼女の親友のような想いを込めた人もいるかもしれない。 逆に、"別れたアイツに思い出を突き返してやる!" なんていう想いもあったかもしれない。 どちらの想いも私達には大切で尊い。 でも、私達はそのほとんどを聞くことができない。 でも、でもなぜでしょうか? そんなお客様の想いが、今日も箱を作る私達を突き動かすんです。 直接は聞けずとも、何かを介して伝わってくるのでしょうか。 だからもっとその想いをいつも感じる、受け止められる、 そんな企業になりたいなと、私個人的には思うのでして。 最後までお読み頂きありがとうございました。 m(__;)m 3月某日 編集長:メリーゴーランド(やまぎし改め)  (´o`)п(´o`)п(´o`)п(´o`)п(´o`)п ************************************************** ■このメルマガへの感想、ご意見、ご不満、応援メッセージなどは、 このメールへそのままご返信ければOKです。 ┏┏┏┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ┏╋┏  株式会社アースダンボール ┏┏■  362-0811 埼玉県北足立郡伊奈町西小針7丁目17番地 ┏         TEL:048-728-9202 FAX:048-728-9130 ┃         mail:info@bestcarton.com ┃    http://www.bestcarton.jp/ (オーダーメイド) ┃    http://www.bestcarton.com/ (既 製 品) ┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ☆☆☆ アースダンボールお勧め新商品 ☆☆☆ ■設置が簡単すぎ!! な簡易看板 文化祭、バザーやフリーマーケット、店舗看板に丁度いい 商品ID 0621サインボード/三角看板【A1サイズ】 はこちらです↓↓ https://www.bestcarton.com/cardboard/order-box/0621.html ■もうすぐ春の花が華やかに咲く季節! 長く綺麗に咲いて欲しいから、お花に一番やさしい箱を使いたい 商品ID 3079【MB-60(茶)】3~4寸鉢物用 フラワーギフトボックス(鉢押え付) はこちらです↓↓ https://www.bestcarton.com/cardboard/box/3079.html ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━     ☆☆☆ その他のお知らせ ☆☆☆ ■メルマガ編集長がアカウント運営を兼任(^^) ツイッターとフェイスブックはこちらです↓↓ ツイッター:https://twitter.com/hakoshokunin フェイスブック:https://www.facebook.com/bestcarton/ ■メルマガバックナンバーがWEBページになりました。 "過去号を全部見たい"という方はこちらのページへどうぞ↓↓ http://www.bestcarton.com/profile/magazin/#BackNumber ■メルマガ不要の場合は、こちらのURLから解除下さいませ。 https://plus.combz.jp/connectFromMail/leave/yapb8775

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