ハコイヌ

団地住まいで犬の飼えない少年が、心を込めて作り出した段ボールの犬です。
少年とハコイヌはいつも一緒。
いつしか、ハコイヌの頭の中は少年との宝物で一杯になりました。
ところがある日、少年は郊外に引っ越す事に。
ちょっとした手違いで、ハコイヌだけ置いてけぼりになってしまいます。
頭に詰まったふたりの宝物を届ける為に、少年を探す旅が始まりました。

ハコイヌの頭に詰まったタカラモノ、それは「大好き」という素朴なココロ

手を伸ばせば高性能のおもちゃやテレビゲームがすぐに手に入る現代、子供達は自らの想像力を膨らませて何かを作りだす必要がなくなってしまいました。 ハコイヌは、団地住まいで犬を飼うことのできない男の子の、あたたかい心から生まれたキャラクターです。

箱を二つ重ねただけのシンプルなデザインは、角張っているのになぜかやわらかく、健気でまっすぐな印象を与えます。それはハコイヌの大きな頭の中に、ハコイヌを作った男の子との、たくさんの思い出や愛情が詰まっているからです。

ハコイヌに触れた子供達が、単なる空き箱や段ボールの中に、気付かなかった新しい価値を見つけることができたら・・・
ハコイヌにはそんな願いもこっそり詰め込んであります。
今はまだひとりぼっちのハコイヌに、たくさんの仲間ができますように！

ハコイヌが持っているエコロジカルな世界

段ボールという素材は、使用済み段ボールを再利用して作られ、今やリサイクル率100％の理想的循環型資源です。

犬の飼えない少年が、捨てられた段ボールを拾って作り出したハコイヌは、簡単にゴミにしてしまう今の時代に、物を大切にするココロを伝えてくれます。
豊かで便利なこの時代に、本当の豊かさや、未来に残すべき大切なものは何なのでしょう。少年のやさしいココロがいっぱいつまったハコイヌなら、そんな環境へのメッセージも伝えてくれるかもしれません。